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2019年12月27日更新

「海上自衛隊の中東派遣の閣議決定に対する宗派声明」を発表

12月27日、海上自衛隊の中東派遣が閣議決定されたことについて、真宗大谷派では同日付で、宗務総長名による宗派声明を発表しました。



海上自衛隊の中東派遣の閣議決定に対する宗派声明

 
 このたび、安倍晋三内閣が中東海域での航行の「安全確保」を目的とした海上自衛隊の派遣を閣議決定したことに、深い悲しみを覚えます。
 真宗大谷派は、先の大戦において国家体制に追従し、仏法を人間の都合で解釈して戦争への積極的な加担をしました。その過ちを繰り返してはならないとの決意から、これまでに集団的自衛権の行使容認や安全保障関連法の成立にあたり、反対の意を表明してまいりました。その背景には、人間が思い定める「正義」に絶対はないということを明らかにしてきた仏の教えがあるにもかかわらず、そのことに背いてきた当派の歴史があるためです。
 このたびの閣議決定に際しては、防衛省設置法に基づく「調査・研究」が目的であることが強調されるとともに、「不測の事態」への対応として武器使用も伴う海上警備行動の発令がなされることが定められています。それは、いのちに関わる重大な事柄であるにもかかわらず、十分な国民的議論のないままに進められた拙速な方途であるといわざるを得ません。そして「安全確保」という大義名分のもと、国民の不安を煽りつつ武器使用の可能性を認めることによって、自他に怨みや敵意を生じさせ、報復の連鎖へと転じていくのではないかと危惧いたします。
 人間とは、自らの立場をどこまでも正当化して、その危うさを問い直すことのできない愚かな存在です。だからこそ、それぞれが自身の愚かさに目覚め、人種、民族、文化、宗教、国家などの差異を超えて、他者と水平に出あう道に立たなければなりません。
 私たちは、仏の教えに基づく教団として、このたびの閣議決定の見直しを求めるとともに、今後も引き続き、戦争に繋がるあらゆる行為を未然に防ぐ努力を惜しみません。そして、武力に頼るのではなく、積極的な「対話」によって「真の平和」を希求することをここに表明いたします。

2019年12月27日  

真宗大谷派(東本願寺)宗務総長  但馬 弘

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