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2003年9月13日更新

死刑執行の停止、死刑制度の廃止を求める声明

  9月12日、法務省が死刑囚一人の死刑を執行したことについて、真宗大谷派では翌13日、宗務総長名による宗派声明を発表しました。


 

死刑執行の停止、死刑制度の廃止を求める声明

 

  昨日9月12日、大阪拘置所で1人の死刑が執行されました。

 

  私たちは、1998年6月29日以来、死刑の執行がなされるたびに「死刑制度を問いなおし死刑執行の停止を求める声明」を宗派として表明し、教団内はもとより、広く社会に対して死刑制度について論議していくことの大切さを呼びかけてまいりました。しかし、このたびも私たちの願いが聞き届けられることなく、引き続き死刑が執行されたことは誠に悲しむべきことであります。

 

  今年7月23日、法務省によって約30年ぶりに死刑場が国会議員に公開されるなど、死刑に関する情報が一部公開されました。また、名古屋刑務所で起きた一連の受刑者死傷事件を受けて「行刑改革会議」が設置され、行刑制度の見直しが始められました。しかし、今回の死刑の執行が従来どおり、事前の予告なく突然に行われたことは、大変残念であるといわざるをえません。

 

   現在、国際社会は確実に死刑廃止に向けての歩みを続けています。このような状況の下で行われた死刑執行は、死刑廃止へと向かう世界の流れに真っ向から対立するものです。

 

  私たちは、たとえ、どのような罪を犯した人間であっても、それを排除することなく、かけがえのない「いのち」として尊重することをとおして、共に生き合える世界を阿弥陀如来の本願として受けとめています。私たちはその根源の願いに立って、一人ひとりの人間が、そのいのちの尊厳において見出される社会の実現を願うものであります。そのため、さまざまな立場の人々と共に考え、論議していくための場を開いていくことにつとめる所存であります。

 

 ここに、あらためて今回の死刑執行に遺憾の意を表明すると共に、今後の死刑執行を停止し、死刑制度廃止に向けての取り組みが進められますよう願うものであります。

 

2003年9月13日

真宗大谷派宗務総長 熊谷 宗惠

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