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2014年6月26日更新

「死刑執行の停止、死刑廃止を求める声明」を発表

 6月26日、法務省が死刑囚1名の死刑を執行したことについて、真宗大谷派では6月26日、宗務総長名による宗派声明を発表しました。

 

            死刑執行の停止、死刑廃止を求める声明

 6月26日、大阪拘置所で1名の死刑が執行されました。

 私たちは、1998年6月29日以来、死刑が執行されるたびに「死刑執行の停止、死刑廃止を求める声明」を宗派として表明し、教団内はもとより、広く社会に対して死刑制度について論議していくことの大切さを呼びかけてまいりました。しかし、このたび死刑が執行されたことは、誠に悲しいことであります。

 もちろん、かけがえのないいのちを奪う殺人という行為は、決して許されることではありません。犯罪の被害者の方々の悲しみ、また、加害者への怒り、憎しみ、義憤など、その心情は察するに余りあることは申すまでもありません。

 私たち人間は、誰でも理由や条件によっては、罪を犯すかもしれない存在です。そして、私たちはそれぞれの事件に関して、犯罪を憎むあまりに、どうして犯罪を起こしたのか、どうして罪を犯す人間になってしまったのか、ということについて深く考えることのないまま、犯罪者の極刑を望みます。

 しかし、その犯罪を起こした者のいのちを奪う死刑の執行は、法に基づくものであれ国による殺人であることに変わりがなく、私たち人間が取り返しのつかない罪をさらに重ねることに他なりません。死刑の執行は、罪深い人間の闇を自己に問うことなく、罪を犯した人を排除しただけであり、問題の解決には決してつながっていきません。

 死刑執行を続けることは、私たちの社会が罪を犯した人の立ち直りを助けていく責任を放棄し、共に生きる世界を奪うものです。

 死刑制度は被害者遺族を救う制度なのでしょうか。死刑の執行によって加害者の悔悟や反省が成し遂げられ、被害者遺族の悲しみや怒りが癒されることは決してありません。むしろ、死刑制度は応報感情をあおり、人々を分断する制度として働いています。

 私たちは、死刑に関する意見や立場の違いを認め、遺族の悲しみや思いに向き合いながら、この制度について論議していく場を開いていかなければならないと考えます。

 ここに、あらためて今回の死刑執行に遺憾の意を表明すると共に、今後の死刑執行を停止し死刑制度についての論議が開かれ、死刑廃止に向けての取り組みが進められますよう願うものであります。

 2014年6月26日
                           真宗大谷派宗務総長 里雄 康意

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