• ホーム
  • 子どもとあそぼう
  • ほとけの子 リーフレット
  • [蓮如さま] 燈台本くらし -蓮如さま-
  • 子どもとあそぼう

    ほとけの子 リーフレット

    [ 蓮如さま ] 燈台とうだいもとくらし -蓮如さま-

    ほとけの子 蓮如さま
     蓮如上人は、室町時代(西暦1400年代)という、日本が内乱に明け暮れ、また、天災や疫病、飢饉のあいついだ、いろんな意味で人間が生きていくうえに困難な時代に、85年というながい生涯を生きられました。
    とおきはちかき道理  ちかきは遠き道理  燈台本くらし
     この言葉は蓮如上人の残されたお言葉のひとつです。人間にとって、一番近くにある存在はなんでしょか。それは、言うまでもなく、私自身(わが身)でありましょう。 しかし、蓮如上人はおっしゃいます。一番近いものが一番遠いと。遠いということは、いつも見えていない、いつも忘れて生きている、ということでしょう。「燈台本くらし」とは、そういう私たちの日常性をあらわしている言葉です。

     ある年の真夏の夕方、用事があって友人のAさんの家を訪ねたことがありました。Aさんのお母さんは、冷蔵庫から冷えたビールにそえて、ビニールの袋にはいったピーナツを出してくれました。 Aさんは、そのピーナツの袋を破ろうとするのですが、どうしても破れないのです。カッとなったAさんは、その袋を床にたたきつけて言いました。「なぜもっと破れやすい袋に入れておかないのだ」と。 たたきつけられた袋をよく見ると、左上のほうに切り口があって、そこに<ここから開く>と書いてあるのです。そこをひっぱると、力を入れるまでもなく、スーッと開くことができました。袋が破れないのは、袋に原因があるのでしょうか。 ささやかな出来事でしたが、なぜか忘れられない想い出です。

     人間は自分の足もとの暗さに気づくことがなければ、自分を弁解(いいわけ)し、相手を責める世界しかありません。それは、人間として、とても悲しく淋しい生き方ではないでしょうか。 しかし、この一番近くにある私は、私の眼で見ることができず、私の知恵でも知ることができません。そこに、どうしても、人間の眼や智恵のほかに、向こうから、この私の足もとを照らし、呼びかけてくださるはたらきに出遇うことが大事です。 そのはたらきをナムアミダブツとも言い、ほとけさまの智慧とも、眼/rb>まなこともいいます。親鸞聖人や蓮如上人のお言葉がほとけさまの智慧、ほとけさまの眼なのです。

    (金沢教区 松本梶丸)

    ▼ ダウンロードできます

    ▲ このページのトップへ