活動報告

【報告】

【速報】 2014年度青年教化教区代表者協議会を開催しました。(2015.2.3~4)

 2015年2月3日から4日の1泊2日の日程で、2014年度青年教化教区代表者協議会を同朋会館での奉仕団の形式で開催しました。 

 

 

開催趣旨

 

 1956年に出された宗門白書には「宗門の実情」として、既にして「青年教化」についての課題が次のとおり指摘されています。

   

「この憂うべき宗門の混迷は、どこに原因するのか。宗門が仏道を求める真剣さを失い、如来の教法を自他に明らかにする本務に、あまりにも怠慢であるからではないか。今日宗門はながい間の仏教的因習によって、その形態を保っているにすぎない現状である。寺院には青年の参詣は少なく、従って青壮年との溝は日に日に深められてきているではないか。厳しく思想が対立し、政治的経済的な不安のうずまく実際社会に、教化者は、決然として真宗の教法を伝道する仏法者としての自信を喪失しているではないか。」(抜粋)

 

 58年経った今、このメッセージをあなたはどう受け取りますか?

 今、私たち僧侶は、自分と世代を同じくする若者に「一緒に仏教の教えを聞きませんか?教えを聞くことは大事なことですよ!親鸞聖人に学んでみませんか?一緒にお参りしましょう!」と、なぜ堂々と声を掛けることができないのでしょうか。

 私たちは青少幼年教化といいながら、小中学生の児童・少年教化を中心に考えてきていたようです。そこには、青少幼年教化を担う多くの僧侶が20代から40代の青年世代であるにもかかわらず、「同世代の青年教化を置き去りにしてはいなかったか?」という問題があるのではないでしょうか。

青年教化とは、大きな組織や企画の中でやっていくというものではなく、あくまでも、私一人が身近な一人の青年を誘って聞法・談合していくことでありましょう。その集合体が大なり小なりの「場」となっていくのではないでしょうか。

青年教化をはじめることは非常に簡単なことであると思います。その第一歩は、先述のとおり、自分自身がもう一人の青年を誘い、一緒に聞法の場に身をおくことでありましょう。そのための方途は自由な発想で考えていくことができます。

 「やれない理由を探すより、やれる方法を考えてみる」、「まずやってみる」、「やりながら考える」、「やる人を一人にしないで周りの人が一緒にやってみる」・・・。

 今回の青年教化教区代表者協議会での語り合いや本廟奉仕を通じて、寺院を現場にしている者も、宗務を現場にしている者も、一緒に、誠実に、丁寧に話し合いを進めるスタートに立ちたいと思います。そして、それぞれの寺院、組、教区という具体的現場の青年教化活動が動き出すことを強く強く願って、この度の青年教化教区代表者協議会を開催いたします。

【青年教化教区代表者協議会 スタッフ一同】

 
  これまで、児童教化に携わる方々が集う「児童教化教区代表者協議会」は開催されてきましたが、青年層(19歳以上35歳程度)を対象とした青年教化の全国的な協議会の開催は今回がはじめてとなりました。今回の協議会には、29教区からスタッフ等合わせて79名の参加をいただきました。教区からは、青年教化担当部門の代表者、教区仏教青年会の代表者、教区駐在教導もしくは教務所員にお声掛けをしました。

金石潤導教導からの講義

金石潤導教導からの講義

講義に耳を傾ける参加者

講義に耳を傾ける参加者

班別座談会の様子

班別座談会の様子

 

 「なぜ今、青年教化なのか?」をテーマに金石潤導同朋会館教導からお話をいただき、班別座談、宗門の青年教化の現状や北海道教区での取り組み、大谷派仏教青年同盟からのそれぞれのプレゼンテーション。さらに教区での青年教化の事例を集めたDVDでのプレゼンテーションも行われました。2日目には清掃奉仕や、まとめの講義の後、各教区での今後の青年教化について具体的に考えていただくべく、教区検討シートを作成いただき、その発表も行われました。

 

 参加者からは、他教区の取り組みの様子が具体的に知れてよかったという声や、これまで見落としてしまっていた青年層への教化について、危機感をもって具体的に考えることができた等の声をいただきました。

 

DVDを用いたプレゼンテーション

DVDを用いたプレゼンテーション

清掃奉仕の様子

清掃奉仕の様子

各教区検討報告

各教区検討報告

日程を終えての集合写真

日程を終えての集合写真

 

 青少幼年センターでは、今後も寺院、組、教区という具体的現場の青年教化活動が動き出し、充実するための歩みを続けていきたいと考えています。