

国内外あわせて55ある真宗大谷派の別院。教化伝道の中心道場として、真宗門徒の信仰の歩みが色濃く表れています。そんな各地の別院を紹介していきます!
長谷山 法雄輪番
鹿児島県鹿児島市新町2番13号
TEL 099-226-0110
鹿児島別院は、南九州最大の繁華街である天文館にもほど近い鹿児島市の中央、大門口通にあります。過去には薩摩藩・島津氏の民衆支配の一環として宗教統制(念仏禁制)がなされ、一向宗(浄土真宗)禁制の時代が続いた歴史があります。
当時、浄土宗や時宗は、むしろ保護の対象とされました。ことさらに浄土真宗を禁じたのは、やはり親鸞聖人や蓮如上人の教えそのものが、島津氏の理念と相容れず、また、信長や秀吉、家康が手を焼いた一向一揆に代表される、真宗門徒の何ものをも恐れぬ団結力に対する危機感や嫌悪感が、念仏禁制へと踏み切らせたのだと考えられます。しかしながら、これらの弾圧の中でも念仏相続の灯が消えることはなく「かくれ念仏」といわれる講が組織されました。薩摩藩においては、1865年に、全国に先駆けて廃仏毀釈が徹底して行われ、人びとは神道以外の宗教を禁じられましたが、真宗門徒はそれを拒否し、弾圧を受けながらも「かくれ念仏」講を続けてきました。信教自由の布達により、ようやくこの地に信教の自由が訪れたのは、1876年のことでした。1878年の仮別院完成から1945年の空襲による焼失などを経て、現本堂は1962年に完成しました。2026年3月には、薩摩真宗禁制解禁150年法要(第1期 九州教区慶讃法要)が厳修されました。鹿児島別院の会館内には「かくれ念仏」資料展示場が常設され、いつでも見学することができます。
【花尾隠れ念仏洞】
■アクセス
車:鹿児島中央から40分
JR九州バス:「 花尾神社前」下車、徒歩20分
鹿児島市花尾町にある「花尾隠れ念仏洞」。道路から山道を約200m登っていくと、高さは約1.4mの洞穴があります。入口は三角形で洞穴の奥は8帖ほどのスペースとなっています。浄土真宗の禁制が解かれるまで仏像や仏具を隠し、お念仏を称えていたと伝えられています。