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【北海道教区】6/22「北海道教区 宗祖親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年慶讃法要」厳修

慶讃法要
2025.08.19

―音楽の力で仏教をより身近に―

 

6月22日、カナモトホール(北海道札幌市)にて「北海道教区宗祖親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年慶讃法要」が厳修され、道内各地から約1500名が参拝しました。

 

法要は2部構成で、日程1部は「音楽法要」で勤まりました。ステージには13名の僧侶と、合唱団の方々が登壇し、力強い声明と美しい歌声が響き渡りました。参拝者には事前に慶讃法要委員会が作成した「音楽法要冊子」が配布され、会場は歌とお念仏の声で満たされました。

 

僧侶と合唱団が声を響かせる

 

酒井義一氏(東京教区存明寺)の法話も、随所に合唱団による歌唱が織り込まれ、多くの参拝者にとって初めての法話形式となり、身を乗り出して聞き入る様子が見られました。酒井氏は「親鸞聖人に出遇うとはどういうことか」という問いを投げかけ、「親鸞聖人に実際に会うことはできないが、その教えにふれ、慶びの中に生きた人に出遇うということが、現代において親鸞聖人に出遇うということである」という立野義正氏の言葉を紹介されました。また、「親鸞聖人は過去の人ではなく、私たちがこれから出遇う未来の人なのである」という、宮城顗氏の言葉を紹介し、未来で私たちを待つ聖人に遇いに行かなければならないと力強く語られました。

 

日程2部では、寺田沙世氏(北海道教区淨見寺)が歌う「ヒカリコトバ」に合わせて、石狩大谷子供劇団「碧い海」の子どもたちが元気いっぱいのダンスを披露し、会場は温かい雰囲気に包まれました。そして北海道出身のシンガーソングライター・半﨑美子氏のライブが始まると、会場の熱は最高潮に達しました。歌詞には、命の大切さや生きる意味への問いかけが込められており、慶讃テーマ「南無阿弥陀仏 人と生まれたことの意味をたずねていこう」と深く共鳴するものでした。

 

寺田沙世氏と「碧い海」の子どもたち

 

またカナモトホールホワイエには、差別問題、靖国問題、ハンセン病問題、原発問題など現代社会が抱える様々な問題を取り上げるパネルが展示されました。

 

パネル展に見入る参拝者

 

参拝者からは、「音楽法要は初めてで、本当に来ることができて良かった」「音楽に合わせて自然と念仏申していた」「半﨑美子さんの歌に涙が止まらなかった」といった声が寄せられました。

 

今回の慶讃法要は、伝統的な法要の枠を超え、音楽の力によって仏教の教えをより身近に、より深く感じられる、新しい可能性を示唆するもので、忘れられない感動と学びの機会となりました。

(北海道教区通信員・矢田真之)

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