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「令和6年能登半島地震復興支援事業~東本願寺で能登を想ふ~」開催(11/21~28)

教団の動き
2025.12.20

2025年の真宗本廟報恩講期間中、「令和6年能登半島地震復興支援事業~東本願寺で能登を想ふ~」として各種企画が行われました。
期間中、境内白洲には「報恩講 能登震災ブース─災害につよい教団を目指して─」を設置。震災の被害や現在の状況、宗派のボランティア活動を伝えるパネル展示のほか、防災意識の向上を願い、災害用非常食や避難所で使われる段ボールベッド等の展示が行われました。またブース他境内各所で救援金が勧募されました。

 


 

◆ドキュメンタリー映画『凪(なぎ)が灯るころ~奥能登、珠洲の記憶~』上映会・シンポジウム
11月22日には、真宗本廟視聴覚ホールにおいて、ドキュメンタリー映画『凪が灯るころ~奥能登、珠洲の記憶~』上映会と、能登の現状と今後を語り合うシンポジウムが開催されました(企画協力:関西珠洲会、後援:関西石川県人会連合会・京都石川県人会)。

 

映画は、2023年5月5日に発生した地震の後、珠洲市の各町内で行われる「キリコ祭り」の復興の様子を追いかけたドキュメンタリー。能登の人々にとって代表的な生活文化の一つである祭りの復興と、その後再び見舞われた令和6年の震災後の困難な状況の中で、それでも次世代に繋げていこうとする歩みとその葛藤が描かれた作品です。

 

上映会後のシンポジウムでは、有馬尚史氏(映画監督)、瓶子明人氏と娘の莉緒氏(映画出演者)、木越祐馨氏(能登教区光琳寺・加能地域史研究会代表委員)が登壇。仮設商店街で理髪店を営む瓶子明人氏は、地元珠洲市の「正院町未来会議」の共同代表を務めており「人もいなくなり、何もない状態だが、いい町をつくっていきたい。復興のためには祭りを絶対に無くしてはいけない」と語られ、現在金沢で大学に通う莉緒氏からも「自分も友だちも能登が大好き」とふるさとへの思いが語られました。こうした祭りに代表される文化の復興を通して、真宗文化や地域コミュニティの今後について考える機縁とすることが願われたシンポジウムでは、最後に木越氏から、地域の復興と共に、一人ひとりが自分の生き方を取り戻していくために、仏事や寺院の再興が不可欠であろうと語られました。
また、有馬氏からは「能登の復興はまだこれから。今後も10年くらいかけて撮り続けていきたい」との思いも語られました。

 

視聴覚ホールホワイエでは、石川県珠洲市出身の報道写真家である頼光和弘氏による写真展も同時開催されました。震災、豪雨災害を経ての能登の厳しい現実と、懸命に生き続ける人々の営みが写真と解説とともに記録され、訪れた人々は足を止め見入っていました。

 

能登の現状と今後を語り合うシンポジウム

 


◆能登半島地震復興応援ひろば
11月22日から24日にかけては「お東さん広場」において、前年に引き続き「東本願寺 能登半島地震復興応援ひろば」が開かれました。
「復興応援ひろば」は、「「食べて・買って・楽しんで」能登を応援」をキャッチフレーズに、能登産の海産物やお米などの食材を用いた飲食ブースや、お茶、お菓子、工芸品等の販売ブースが設けられました。各ブースでは能登の生産者による直接販売が行われ、出店された方は「なかなか外に出る機会がないので、こうやって場所を用意してもらえてありがたい」「今はまだぐちゃぐちゃだけど、復興ができたらぜひ輪島に足を運んで」等の思いを語られました。
ひろばは、参拝者のほか観光客など多くの人出で賑わい、訪れた方からは「能登に足を運ぶことがなかなかできずにいるが、こうやって能登の方と直接顔を合わせて買う機会があってうれしい」という声が聞かれました。

 

能登半島地震復興応援ひろば


〈担当:組織部・本廟部・企画調整局〉

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