9月17日、真宗大谷派の僧侶・門徒及び職員を対象に、第8回「教勢調査」全体報告学習会をオンラインにて開催しました。
本報告学習会では、報告書の内容について、宗派全体で理解を深めることを目的に、執筆者より各章の分析結果と、そこから得られる示唆について報告いただきました。
開会にあたり木越渉宗務総長から、「急激に変化する時代社会において、現在宗門の課題となっている“転居門徒との関係性構築の課題”、“後継者不足や寺院の解散・合併の可能性に関する課題”といった大きな課題を、宗門に責任を持つ一人一人のこととして受け止め、“一人の念仏者の誕生”に資する教化推進のため、本山・教区・組や各寺院・教会・別院が、それぞれ何を大切に歩んでいくかを共々に考える時と場にしたい」と、本学習会の願いが語られました。
学習会は「報告書」の内容に沿って行われ、「今回の調査結果が示すのは、教勢の停滞ではなく衰退である」と指摘された厳しい宗門状況を概観する一方、報恩講の参詣人数増加が期待できる教化活動や、転居門徒との関係性維持に有意にはたらく取り組みが具体的に示されるなど、寺院の今後の可能性にも言及があり、教化施策の今後の方向性を考える機縁となりました。
今後は、各教区において教区報告学習会を開催するとともに、宗務役員を対象としたデータ活用の講習会を実施するなど、「教勢調査」結果の活用を促し、一ヵ寺の活性化に資する教化推進の歩みを進めてまいります。
会場で説明する堀 兼大朗 氏(滋賀大学データサイエンス学部講師)
オンラインで説明する伊達 平和 氏(統計調査専門員・滋賀大学データサイエンス学部准教授)
〈担当:企画調整局〉