―前を訪う 今、この時代に聞く非戦・平等の願い―
6月24日、大阪教区第23組浄泉寺(和歌山県新宮市)において、遠松忌法要が勤修されました。この法要は、「大逆事件」に連座し、宗門から擯斥処分とされた髙木顕明師の復権・顕彰と、師の非戦・平等への歩みをたずねる集いとして、2000年から宗派主催(大阪教区・難波別院共催)でお勤めしています。
法要には、大阪教区主催のバスツアー参加者をはじめ、全国から多くの方々が参拝され、法要後には交流会が開催されました。これまで顕明師のご命日である24日の直前の土曜日にお勤めされてきた法要を今年はご命日当日(平日)へと変更した影響が心配されましたが、浄泉寺のご門徒や地元・新宮市の市民など、約100名の参拝がありました。
11:00から、新宮市内の南谷墓地にある「髙木顕明師顕彰碑」前で勤行がありました。13:00から浄泉寺本堂において、山口淨華住職を導師として法要が勤修され、山田孝彦解放運動推進本部長が表白を拝読しました。
顕彰碑前勤行の様子
勤行に引き続いて顕明師の「余が社会主義」が朗読された後、鶴見晃氏(同朋大学教授)から「浄土への願い」と題した法話がありました。鶴見氏は、顕明師の新宮での歩みが浄土を願うものであったことを確かめるとともに、私たちがどのような浄土を願うのかを問い直すことが顕明師の志願を受け継ぐことになると語られました。
法要後、山口範之前住職は挨拶で、顕明師の願いは非戦とともに平等の実現にあったと語り、遠松忌法要をお勤めする意義を確かめられました。
鶴見晃氏の法話の様子
〈担当:解放運動推進本部〉