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「非核非戦決議2025」を宗議会及び参議会において可決

お知らせ
2025.06.12

このたび、真宗大谷派の最高議決機関である宗議会(僧侶議員で構成)及び参議会(門徒議員で構成)において、「非核非戦決議2025」が可決されましたので、お知らせします。

 


 

非核非戦決議2025

 戦後50年を経た1995年6月、真宗大谷派は、自らの罪責を懺悔し人類の願いを「不戦の誓い」として表明しました。

 

「不戦決議」


私たちは過去において、大日本帝国の名の下に、世界の人々、とりわけアジア諸国の人たちに、言語に絶する惨禍をもたらし、佛法の名を借りて、将来ある⻘年たちを死地に赴かしめ、言いしれぬ苦難を強いたことを、深く懺悔するものであります。

この懺悔の思念を旨として、私たちは、人間のいのちを軽んじ、他を抹殺して愧じることのない、すべての戦闘行為を否定し、さらに賜った信心の智慧をもって、宗門が犯した罪責を検証し、これらの惨事を未然に防止する努力を惜しまないことを決意して、ここに「不戦の誓い」を表明するものであります。

さらに私たちは、かつて安穏なる世を願い、四海同朋への慈しみを説いたために、非国⺠とされ、宗門からさえ見捨てられた人々に対し、心からなる許しを乞うとともに、今日世界各地において不戦平和への願いに促されて、その実現に身を捧げておられるあらゆる心ある人々に、深甚の敬意を表するものであります。

私たちは、⺠族・言語・⽂化・宗教の相違を越えて、戦争を許さない、豊かで平和な国際社会の建設にむけて、すべての人々と歩みをともにすることを誓うものであります。

右、決議いたします。


1995年6月13日  真宗大谷派 宗議会議員一同

1995年6月15日  真宗大谷派 参議会議員一同

 

私たちは、この決議の重みを再確認し、平和の意味、そして自らの姿を問いたいと思います。

決議より30年、基地問題で苦しみ翻弄される沖縄に何度も訪問視察してきましたが、寄り添うことの難しさを痛感しました。

戦争の悲惨さと愚かさに対する感覚は時の経過と共に風化しつつあり、加えて、現在も続いているロシア連邦によるウクライナへの侵攻は、未だ終息の兆しは見えず、核兵器の使用をも示唆し威嚇しています。パレスチナ・イスラエル紛争も、激化の一途をたどっています。

戦後80年を迎える今、身近なところはもとより、多くの犠牲を出した、激戦地沖縄や被爆した広島・長崎での体験を語ってくださる方も少なくなってきています。

「怨みに報いるに怨みを以(もっ)てしたならば、ついに怨みの息(や)むことがない」 (『法句経』)

永い人類の歴史は、人が人を殺し、傷つけ合う悲しみの連続でした。如来の願心は、自我愛を正当化して「賜ったいのち」を奪い合うことを悲しみ、私たちに「共に生きよ」と教えられています。 

私たちは、この教えを聞きひらき、自らの姿を問い学び、戦争の悲惨さと愚かさを次世代へ伝承するために、あらためてここに「非核非戦の誓い」を表明します。

 

2025年6月7日  真宗大谷派 宗議会議員一同

2025年6月9日  真宗大谷派 参議会議員一同

 

●非核非戦決議2025【PDF】

 

 

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