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お寺で若者の集まりをはじめよう! ~寺院における若者(青年)教化Q&A~

「お寺に若者のお参りが少ないなぁ」、「同世代の若者と教えを聞いていきたいけど、どうしたらいいんだろう?」そんな疑問を青少幼年センターが一緒に考えるQ&Aです。

仏教青年会や青年教化というけれど、“青年”という言葉って、かたいイメージや男性のみの集まりのイメージがあったりします…。

しかし、青年という言葉を「若者」と置き換えてみたら、そのイメージはどうでしょう?

すべての若者とお寺・仏教とのつながりを一緒に考えてみませんか?

※青少幼年センターでは、「若者(青年)」を19歳以上おおむね35歳までの世代のイメージで考えています。(宗祖親鸞聖人の歩みをふまえて、19歳の磯長の夢告に象徴される若き日の苦悩から、御流罪を縁として一人の仏教者として立っていかれた35歳に重ねて考えてみました)

ただし、対象年齢にこだわるというよりも、まずは同世代や友人を中心とした話しやすい場の雰囲気が大切だと考えています。あなたの身近な若者との寺院での集まりを考えてみましょう!

若者(青年)教化でお困りの際は、お気軽に青少幼年センターまでお問い合わせください。
電話 075-354-3440  E-mail oyc@higashihonganji.or.jp

1.はじめに

同世代の若者が、私と一緒に仏法の話を聞いてくれる、それはとても嬉しいことではないでしょうか?「でも、声を掛ける勇気が…」、その気持ちよーくわかります。まずは断られて当然と思って声を掛けてみる、そのことからはじめてみませんか?

その若者が、これからお寺のことを一緒に考えてくれたらとても心強いですよね。

若者を対象とした「同朋の会」と考えていいでしょう。ただし、必ずしも「○○の会」という形を取らなくてもいいと思います。柔軟な発想で、形にとらわれず自由に開催することを考えてみてはいかがでしょうか?

同世代の若者がより参加しやすく、話しやすい雰囲気になるといいですね。

「自分がどんな道を歩んだらいいのかなぁ?」ということで右往左往しているのではないでしょうか。私も多くの人も「道」に迷いながら「道」を求めている。自分が本当に輝いていける道を求めて生きているのかもしれませんね。

また、他者と比べ合い、競い合うことが当たり前の社会の中で、そのことに疲れきっているかもしれません。私たちは比べ競う必要がない世界に出あうことをどこかで求めているのではないでしょうか。

私たちには、「若い人は楽しいことだけが好きで、法話は聞きたくないのではないか」との思い込みがありますが、実は法話であったり、読経であったり、仏教やお寺に興味を持っている若者は案外多いようです。

【過疎地域での若者(青年)教化】

若者が1人だけであれば、まずはその方とゆっくり向き合ってみてはいかがでしょうか。一緒に語り合ってみる、月命日など一緒にお勤めをしてみるなど、「会」ということにこだわらず、今できることからはじめてみませんか?もしも、その方と気心が知れた間柄になれば、それが間違いなくあなたの若者(青年)教化の大きな一歩となるでしょう!

一ヵ寺で難しいようであれば、近隣の寺院での青年会にその方を誘って参加したり、あるいは地区や門徒にこだわらず、職場や学校など、普段のつながりの中で「身近な一人の若者(青年)を誘って共に聞法の座につく」ことを考えられるのも、若者(青年)教化の魅力です。ぜひ、自由な発想で考えてみてください。

葬儀や法事、地域の行事など、若者と出会うあらゆるチャンスを大切にしましょう!

2.企画をたてる

「お寺で若者の集まりをはじめたい!」と誰かに話してみることからはじめてみませんか?

家族や同世代の友人が賛同して協力してくれるかもしれませんし、僧侶の仲間であれば、アドバイスをくれるかもしれません。

誰かに相談することで気持ちも楽になり、新たなアイデアも見えてくるかもしれませんよ。

すでにある青年会に参加してみて、「良いな」と感じた会を真似てみてはいかがでしょうか?若者(青年)教化の事例は、このページでも随時紹介していく予定ですし、青少幼年センターのフェイスブックページも参考にしてください。

無理に詰め込みすぎずに、ゆったりと時間を過ごすことが、参加者との交わりを深める大切なきっかけになります。

無理なく継続できる曜日や頻度での開催を考えたらよいと思います。

事例としては、翌日が休日に当たる前夜に開催する例が多いようです。また、若者(青年)と子どもを含めた家族にも参加してもらい、子ども会と若者(青年)の会を同じ時間に設定して行う事例では、日曜日の昼の開催が多いようです。

開催頻度は、年に1~2回だと無理なくできそうです。

寺院での若者の集まりの意義から、ご一緒にお勤めできたらよいですし、「声を出す」ということが、参加者の緊張を解きほぐしてくれたりもします。ただし、最初から正信偈のお勤めをすることが難しい場合は、例えば真宗宗歌やパーリ文の三帰依などの唱和をお勤めの内容とするなど、簡単な式次第を考えてみてもよいと思います。

しかし、浄土真宗に馴染みがない方は、お勤めをすることに抵抗感や違和感をもつ方もおられます。お勤めをする場合、事前に日程中にお勤めをすることを知らせておいたり、お勤めの時間は自由参加にするなど、参加者がお勤めへの参加を選択できるような配慮をする会の運営方法もありますよ。

僧侶側は色々なことを考えて、お寺ではないところを会場の選択肢に入れますが、経験上、参加者の方々はお寺に身を運び、本堂に座って時間を過ごすということが、とても貴重な体験になるようです。つまり、御本尊の前に身を据えさせていただくということが大切なことなんですね。

お寺を会場にしたとしても、本堂ではなく座敷などを会場にすることもありますが、やはり御本尊が安置された本堂を会場の中心に据えることが大切なことだと思います。

しかし、開催内容によっては会場も臨機応変に考えつつ、寺院ではない会場であったとしても、仏法を感じられる何かを工夫すればよいのではないでしょうか。

お茶代やお菓子代、テキスト代など必要があれば、主催者・参加者ともに負担にならない程度の会費を集めてもよいと思います。また、会費を払った方が、その会に対する意識が高まるということもあるでしょう。

しかし、現在の日本では40代以下の経済的状況は非常に厳しい場合が多いので、会費を設定することによって参加しにくくなる若者がいらっしゃるのも事実です。

その場合、会費は取らず、飲食物を各自必要な分だけ持ち寄る形にして、お寺からの金銭的負担も減らして開催するとよいでしょう。お互いに持ち寄ったものでやっていくと、参加者も参加しやすく、会も継続しやすくなります。

まずは、親子で参加できる「カフェ」のような場を開いてみてはいかがでしょうか。参加者同士で子どもを遊ばせたり、見守りつつ、お茶をいただきながら、子育て中のお母さんの悩みや、どのような場や時間を求めているかを聞いてみましょう。そこから新たな展開が生まれることもありますし、その「カフェ」自体がかけがえのない場となることもあります。

また、ヨガやコンサート、フリーマーケットなどの催しを行う寺院もたくさんあります。このような催事や文化教室的な行事を通してお寺に親しみをもってもらうことから、地域の人々に寺が開かれていきます。そこに集う人の中から、仏法を聞きたい、学びたいという方が出てくるかもしれません。

もちろん、私たち僧侶が通常行っている報恩講、法話や座談会なども、ネーミングや広報の方法次第で、きっと興味を持ってもらえますよ。

会社勤めとお寺との両立は大変ですね。しかし、一方ではお寺の外の世界でのいろいろなつながりや人間関係が構築できているのではないでしょうか。

そこから会社の同僚やご自身の友だちを誘って、例えばお寺で茶話会や飲み会をしてみてはいかがでしょうか。まずは「僧侶であるあなた」を知ってもらったり、「お寺は誰でも入れる場所なんだ」ということを知ってもらうことからはじめてみませんか?

中学生や高校生は、勉強や部活などで忙しくなりますね。しかし、子ども会のお手伝い(スタッフ)をお願いすると快く引き受けてくれることはよくあることです。お手伝いの合間に中学生・高校生になった彼ら彼女らと色々とお話をすることは、とっても楽しいことですよ。

また、子ども会のOB会・OG会(同窓会)を立ち上げてみるのもよいかもしれません。

真宗本廟(東本願寺)で開催している「中学生・高校生奉仕団」への参加を促したり、教区や組の行事を活用することも考えられると思います。

地元におられる時からのご縁があるのであれば、年賀状をお送りすることをお薦めします。故郷を離れて新しい環境で生活される方にとって、故郷からの便りはとても嬉しいものではないでしょうか。

また、お盆や年末年始など、多くの方が帰省されるタイミングに合わせて、お寺で若者が集まれる場を開いていくことも大切かと思います。故郷を離れても、どこかで気にかかるお寺という場になれば素敵ですね。

※真宗大谷派では、三折本尊や現代の生活空間でも安置しやすい「額装御本尊」を授与しております。故郷を離れる若者に“大切なこと”を忘れないように、ぜひご本尊を手渡していただけたらと思います。

まずは、声をかけやすい親しい若者に声をかけたり、あるいは地元のリーダー的存在の若者に声をかけて、仲間を誘ってもらうことからはじめるとよいでしょう。

「参加してね」という呼びかけだけでは、なかなか足を向けてもらえない時は、「準備からお手伝いをして欲しい」という形で呼びかけると、多くの方がお手伝いをしてくれて、参加もしてくださることが多いですよ。

聞法会と銘打たずとも、若者(青年)の集まりの中で、30分から50分程度の法話をしっかり聞く時間を持つことは大切なことですね。法話の時間を持つことは勇気がいることなのかもしれませんが、経験上心配はいりません!

若者世代は、小さな頃から学校生活で話を聞くことにはある程度慣れていますので、聞くことはあまり苦にならない方が多いようです。ぜひ法話を聞く時間を持ってください。

大切なのは、法話の内容です。問題意識や大切な思いを持っておられる方のお話を聞かせていただくと、聴聞された若者の方々もそれぞれしっかり受け止めてくださいます。

また、自分の思いを話したり、人の話を聞くといった座談会には慣れていない方や苦手な方も多いので、座談会の代わりとして、自然な形でお話ができる食事会や懇親会を法話後に行うとよいかもしれません。

3.案内をする

学校やボランティア、お祭りなど、地域の若者が集まる機会があると思います。そのような地域の行事に参加して、つながりをもつことからはじめてみてはいかがでしょうか?

あるいは、地域にお住まいのご門徒さんに尋ねてみると、予想以上の情報をいただけることもあるでしょう。

きっかけはどのようなものであってもよいと思います。「学校どう?」、「仕事どう?」など、身近な話題からお互いを知り合うことで関係が開かれていきます。まずはその方“ひとり”との関係を大切にしてください。

そして、あまり考えすぎず「こんな集まりがあるんだけど、来てみない?」と誘ってみましょう。もし、断られてしまったとしても、そのことをきっかけにして今後、色々な話ができる関係が築けたら素敵ですね。

声をかけやすいところ、誘いやすい方から声をかけてはいかがでしょうか?

同世代の若者であれば、同級生や友人の中で、気心の知れた方ひとりにまずは声をかけてみませんか?お参りの機会があれば、お参りの場でも積極的に呼びかけてみましょう。

また、子ども会をされている場合は、その卒業生、保護者にまず声をかけてみてはいかがでしょうか?

直接の声かけが大切です。その際に、簡単なものでよいので「日時・場所・内容・主催者の連絡先(電話とメール)」等を書いたチラシを用意して「あなたにぜひ来てほしい」と手渡しすることが効果的です。月忌参りや法事など、多くはないにしろ若者と会う機会があれば、「友達も誘ってきてね」とお願いしてみることもよいと思います。

さらに、フェイスブックやツイッター、ラインといったSNSの活用は効果的で、拡がりをもって案内できるでしょう。

4.準備をする

法話はぜひしてください。30分程度の法話がよいと思います。参加者からは「仏教のお話を通じて、お坊さんであるあなたが何を考えて生活しているのかを身近に感じることができた」との声をいただくこともあります。でも、身近な関係の参加者の前での法話は、正直キツイですけど…(苦笑)。

若者は、楽しいことだけが好きな訳ではなく、実は仏教の話をぜひ聞きたいと思っているかもしれませんよ。

もしも、法話が難しいなぁということであれば、話し合いの糸口に発題(問題提起)として、参加者の生活の中で問題になっていることや気になっていることを基にしたテーマを出して、参加者同士語り合っていく形もあります。

1人来てくださったのなら、大成功ではないですか?!

まずは来てくださったことを素直に喜んで、一緒に食事でもしながらゆっくりと語り合ったら面白いと思いますよ。

参加者が少ないことは、決して失敗ではありません。人数が少ない方が、語り合いやすい、関係を開きやすいなどの利点があります。まずは“ひとり”から、大切にしてください。

映画などのDVDを鑑賞したり、絵本などを題材にすることで、そのあと懇親会でいろいろと語り合いができます。

しっかりと教えに触れたい、そんな時は、東本願寺出版部発行の『書いて学ぶ 親鸞の言葉 -正信偈』などの青年会での活用事例もあります。

※参考になる教材は、随時本頁や青少幼年センターのフェイスブックページにて掲載しますので、参考になさってください。

お金をかけずに開くことが継続のためには大切なことだと思いますので、記念品はなくてもよいでしょう。 記念品を考えるのであれば、別の機会でも活用いただけるように、腕輪念珠や真宗大谷派勤行集などはいかがでしょうか。

あるいは、参加者が結婚された時や、お子さんを授かられた時に、結婚念珠や誕生児念珠をお渡しすると喜ばれると思いますよ。

⇒リンク【記念品については

寺院・教会内の施設内の行事であれば「真宗大谷派寺院・教会施設賠償責任保険」への加入によって担保されるものもあります。詳しくは教務所にお問い合わせください。

リンク

また、企画内容によっては「一日保険」や「レクリエーション保険」などもありますので、保険会社の方と相談してみるのがよいと思います。

5.当日

「お酒があった方が打ち解けやすいけれど、ただの飲み会になってしまっても…」そんな不安、よくわかります。

参加者が成年の場合には、日程の進行にメリハリをつけて、懇親会のような形でお酒を飲んでもよいのではないでしょうか?

迷った時は、ご自身がどのような集いにしたいかを見つめた上で、参加者の方に直接、どういう集まりの形がいいのかを相談してみてもよいかもしれません。

1人来てくださったら大成功!!ぜひ開催しましょう。

もしも、一対一の関係がお互いに気まずければ、僧侶の仲間や家族に一緒に参加してもらってはいかがでしょうか。例えば、参加者が関心を持っている映画や本について一緒に観たり読んだりして、感想を述べ合うなどといった工夫もできます。

あるいは、2人でどこかの聞法会に出かけることからはじめてみてもよいかもしれません。

また、青年対象の「同朋会」ということですが、「会」という言葉が“多くの人が参加するもの”というイメージを主催者・参加者双方に植え付けてしまうこともありますので、1人のご参加でも気持ちよく時間を過ごせるような名称を考えてみることをお薦めします。